子供の成長ホルモン治療3

December 31, 2015

とびた整形外科・内科クリニック

低身長を治療する(少しでも改善させる)ために!

 

「低身長症」だと診断された場合、治療を行うことが可能です。
では、どのような治療方法があって、有効性はあるものなのでしょうか?

 
お子様の低身長治療の種類

① 成長ホルモンの注射

成長ホルモンは1日を通して食事の後・運動の後、そして寝た後数時間後に脳から分泌されております。この食事・運動・睡眠の中で最も分泌されているのは睡眠中です。ですから、成長ホルモンは寝る前に注射をする事が必要です。

(効果)成長ホルモンの効果は治療を開始して3ヵ月後くらいから最初の1年が最も効果が現れます。治療開始時期にも依りますが、予測される身長より1.5倍以上伸びることもあります。また、効果がなかなか現れない方も当然の様におります。

(副作用)良く、白血病になるとか巨人症になるとか言われる方がおりますが、これらに関しては医学的に否定的であるという論文が出ております。ご安心ください。ただし、治療を始めて早期に頭痛や発疹が出る場合がありますが一時的なものです。

以下の方々は治療を行わない・もしくは慎重に行うことをお勧めします

1)生まれつきの糖尿病(1型糖尿病)で現在インスリンの治療を受けているお子様

2)脊椎側湾症を指摘されたお子様

3)生まれつき股関節や体の関節に異常を持ったお子様

 

成長ホルモンの構造が糖尿病で用いるインスリンに非常によく似ております。この治療が糖尿病を悪化させることもありますので、注意です。ご家族で糖尿病の方が居る場合は必ず事前にお話ください

 

また、背骨が曲がっている脊椎側湾症があると成長に伴ってその弯曲が悪化する場合があります。背骨が伸びても曲がって伸びてしまっては身長は伸びませんし整容的にも良くありません。また側わん症が悪化すると手術が必要な場合があります。骨関節の問題に関しては事前にしっかり確認させていただきますのでご安心ください。

 

(アドバイス)この治療はお子様の背を伸ばす唯一の治療ですので、皆様が過剰な期待を持ってしまうことは重々承知しております。しかしながら、治療を行った場合、最終的にどれくらい身長が伸びるかは誰にも予想はできても断言はできません。ですから結果にコミットするよりも治療の過程でお子様の精神的な成長を助けることが最も大切なのです。

 

② 性腺抑制療法

これは思春期が早くしてしまったお子様に用いる治療です。

思春期が早く来てしまうと思春期早発症なんでしょ?と大まかにはご理解できると思いますが、そもそも思春期とは???

 

(思春期)

思春期とは、子供が成長し大人になっていく過程で、心身ともに変化する時期のことで、男の子が男性に、女の子は女性に体が変化し、身長としてもラストスパートをかける時期なのです。

この思春期がどうして起こるのかは未だに解明されておりませんが男性・女性ホルモン作られることで、男女がはっきり区別できるようになってくるのです。

通常、女の子は9.9歳、男の子は11歳6ヵ月頃より大人に変わり始めますが、それが、2〜3年程度早く始まってしまうのが、、、、思春期早発症なのです。

 

(思春期早発症で何が問題なの??)

お答えします。

思春期早発症で問題になることは、下記の3点です。

①みんなより早い時期に体が完成してしまうために、小柄のままで身長が止まってしまう。

②幼い年齢で乳房・陰毛、月経などが出現するために、本人が自分の体型にとまどってしまいます。

③脳などに思春期を進めてしまう原因になる病変がある。← 滅多にありませんが、、

 

(思春期早発症の症状は??)

もっとも多いのは脳内にある精巣・卵巣に命令を送る司令塔が早くに活動を開始してしまう中枢性思春期早発症です。頭の検査をしても異常がない体質的な思春期早発症は女性に多くみられます。

7歳6ヵ月より前に乳房が発育してきたり、8歳より前に陰毛が生えてくる場合は要注意です。

10歳6ヵ月より前に月経が来てしまった場合は時期的に急を要します。骨の成長線(骨端線)が閉じている場合があります。

男児の場合には、精巣の大きさで評価をする事がありますが、個人差が多いです。しかし10歳より前に陰毛が生えてきた場合は要注意です。

また11歳より前にひげや声変わりが始まってしまった場合は緊急です。この場合も骨の成長線が閉じてきている場合があります。

 

 

思春期早発症を治療する趣旨は

①大人に変わる為の体型の変化を見逃さない!!骨や体が大人に変わる前に、性ホルモンを止めて身長が伸びる期間を長くする。身長が伸びる時期を増やす

②幼い年齢でお子様が周囲の子と体型や見た目の変化に戸惑わないように遅らせる

の2点になります。

 

しかし、、もし、、、腫瘍などで思春期を早くしてしまう病気があった場合や、特殊なタイプの早発症の場合には、その病気に対する治療を優先してください。

 

一般的な、特発性(←原因がよく分からない)思春期早発症では、リュープロレリンという薬の注射による治療で、概ね4週間に1回、病院で薬の注射を行います。

この薬は脳から精巣や卵巣に指令を出す段階でブロックし、男性・女性ホルモンを抑えます。

(注意!!:決して完全に止めることはできません。少しずつ進行はしていくのです)

 

この薬は、そもそもが大人の卵巣がんや前立腺がんに用いられる薬です。決して弱い薬では無いことはお伝えしておきます。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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