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子供の成長ホルモン治療15

思春期はいつ来るの!?④

昨日までに、 男児ではTanner分類の3-4期以降に身長のスパートが現れる 女児ではTanner分類の2期の後に身長のスパートが現れる 男子の声変わりの時期はTanner 分類4の時期 女児の生理がはじまるのはTanner分類3-4度の時期 皆様のお子様が成長してきたと感じるとき(生理が始まったとか声変わりをした)は、既に身長は最終段階を迎えている。 生理を迎えた! 声変わりをした! ときは既に時期が遅く成長ホルモンの治療ができない場合があります。 いかに、お子様の身長が気になったら早い時期に受診をした方が良いかと言う事をお話してまいりました。 では本日は、身体成熟の昔と今について簡単にお話していきます 日本人の初経発来は, 1900-1930年の間は15-16歳 1930 -1950 年は13歳 1960年:12.5歳 現在:12.24歳 女児の思春期は明らかな早くなっている 日本人は昔と比べると身長が伸びた。確かに伸びていることは事実です。では、日本人成人の身長は、成長過程におけるどの時期の伸びが最終身長に影響しているでしょうか。幼少時なのか??思春期の身長のスパートが影響しているのでしょうか?? ここで面白いデータがあります

1950年以降の男女児の7歳と17歳の身長を比較したデータがありました。 男児 1950年~1985 年までの7 歳児童の身長増加:8.6 cm 1950年~1985 年までの17 歳児童の身長増加:5.7 cm 女児 1950年~1985 年までの7 歳児童の身長増加:8.6 cm 1950年~1985 年までの17 歳児童の身長増加:4.3 cm つまり、日本人の平均身長が伸びてきているのは、思春期ではなく小学校入学前までの身長が最終身長に大きく影響を及ぼしている可能性があると言う事です。 これを裏付けるように近年の7 歳までの身長増加は一定となっており,それに伴い最終身長も一定化しております。 身長の増加は食生活の変化(栄養状態が良くなった)が最も影響しているとは思います。 しかし、もし先ほどお話しした日本人の思春期発来時期が早待っていることが影響しているのならば、今後さらに早熟化が進むことになれば最終身長は低下してくると予想できます。 これは、憶測でしかありませんが以下の点は事実です 1) 日本人の17歳の平均身長は男女とも止まった 2) 日本人の性成熟時期は年々早まっている 3) 思春期前までの身長が、最終身長に大きく影響を及ぼす 今後はなぜ日本人の思春期発来時期が早くなっているのか、真剣に考えていく必要があると思います。 なぜなら、体の発達に伴ってその子の精神状態が発達しなければ、結果として精神的に問題を抱えてしまう可能性もあるからです。

おしらせ
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